ROV/AUV(水中ロボット)用のライトの自作(設計編)

小型の水中ロボットで使用するライトというと、普通はBlueRobotics製のものを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

→BlueRoboticsの水中ライト


もちろん資金に余裕があればこちらを購入すればよいのですが、一個当たり$160とそれなりのお値段ですので個数をそろえようとするとそれなりの出費になってしまい、20代のお小遣いでは中々厳しい物があります。
この問題を乗り越えるべく、今回はこの水中ライトの自作を目指すことにしました。

【BlueRoboticsのライト】
まず、BlueRoboticsのライトについて詳細を見ていきます。
BlueRoboticsのサイトより ライト外観

本体はアルマイト処理されたアルミでできており、LED側には射出成型されたアクリル製のレンズが装着されています。
耐圧性能は水深500mで、印加するPWMを変更して明るさを調整することが可能です。


BlueRoboticsのサイトより ライトの明るさ調整

一応、他にも水中ライトは様々なメーカーから販売はされているのですが、大半は代理店を介さずには購入できず、こちらの製品がおそらく安価に個人が購入できるものとしては最もメジャーな製品だと思います。

【中華の怪しげな水中ライト】
実はAliexpressで怪しげな水中ライトも入手しています。一応ROV用を歌っていました。
怪しげな中華水中ライト

余り細かくは調べていませんが、軽く分解してLEDの使用や構造面の参考にしました。
・LEDにはCREEのXHP50を採用、おそらく12Vで使用している。
・筐体の中は防水のためかグリースで満たされているが、7割ぐらいしか入っておらず効果はなさそう。放熱の為の可能性もあるが、比較的粘度が低いグリースなので余計によくわからない。
・中華あるあるの謎の緑のOリングを使用
・LED部分のアクリルは5mmのものを使用
・筐体はアルマイトされたアルミ
・キャップボルトの頭はソッコーで舐める


【設計/筐体編】
今回はBlueRoboticsのライトと近いスペックと機能を可能な限り目指すこととしました。
個人で作成するとなると、手間や価格面でアルミ製のハウジングを採用することは困難なため、我が家で加工可能なアクリル板と3Dプリンターの出力品にエポキシを組み合わせて製作しています。(PCBWay等でNC加工を依頼することもできますが、それだけでBlueRoboticsのライトの値段を超えてしまうでしょう)
(この時点で製作にCO2レーザーカッターと3Dプリンターが必要になってきますので、果たして安上がりなのかわからなくなってきました)
CADの図面(断面図)

構造を簡単に説明すると…
・内部はLEDの基板の下までエポキシで充填
・5mmの透明アクリルを重ねたものを3Dプリンターの出力品で覆い強度を補填
・3Dプリンターの出力品は基本的に水密に欠けるため、エポキシを充填することで水密を確保
・透明アクリルの接着にはアクリルダインBを使用(少し粘度があり接着に時間がかかるためエア抜きと位置調整が楽)
・ロボット本体からの配線は下から入り、エポキシで防水される。
といった感じです。キモはエポキシですねやはり。
材料費的には2000円ぐらいだと思います。

【設計/電装編】
電気も全く素人なので、便利そうなモジュールを集めただけで大したことはしていません。
4Sバッテリーから来る14.8V(実際は16V越えになるタイミングもあると思います)を12Vに落として、PWM制御できる基板にぶち込んで、LEDの明るさを調節させます。

中身はこんな感じ
・LEDは中華に従いCREEのXHP50(12V)を使用(CREEのLEDは偽物が多いのでお気を付けて)
・LED用のドライバーモジュール(LD3080SA)を使用。MAXで910mAなのでMAXが1500mAのXHP50には少々足りないが、これ以上の出力のものになると電解コンデンサーを使用しているため念のため避けた。水圧によっては電解コンデンサーに影響が出る可能性があるため。試しに点けてみた感じでは問題なさそう。
ただ、PWMの周波数などがBlueRoboticsのライトのセッティングと異なるので要対策。
販売ページにはまともな説明はありませんが、こちらのHPに細かな説明がまとめられています。
・バッテリーからの電圧のDCDC変換にはアマゾンで売っているモジュールを使用。MAXで3000mAらしいのでおそらく大丈夫。試しに点けてみた感じでは問題なさそう。
・ケーブルには普通のキャプタイヤケーブルを使用する予定です。浮力調整の面が少々不安ですが、スラスター等のメインの部分には中性浮力のケーブルを使用しているので大丈夫かと思います。

材料費的にはLEDが一番高く1500円ぐらい、あとはそれぞれ200円前後なので、2000円ぐらいでしょうか。

素材を並べた様子

ミシュランマンみたいな側も作成しましたが、組み立て時に手が痛いのでボツ



次回、組み立て編です。

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