中華Pixhawkと純正Pixhawkの比較

今更ですが比較してみました

空物ドローンのフライトコントローラーの定番であるPixhawk1ですが、純正品はすでに生産が終了していて、現在新品で手に入るものは中国製の製品のみとなっています。元々がオープンソースの規格品ですので正確にはコピー品ではありませんが、外装に関してはコピー品っぽさもあり、所々中華らしさも感じられます。


まずは外観から

まず初めに、上の写真のうち右二つが中華製で、一番左が純正品になります。
外観としてはほぼほぼ違いはありませんが、よく見ると純正品は射出成型も綺麗で、全体がなだらかなカーブを描いているなど細かな差があります。また、使用されているネジも純正品はプラスのタッピングビスである一方、中華製はタダの六角キャップボルトです。表面の記載には大きく違いはありませんが、純正品はこの写真からはわかりませんが上部の3ピン横の側面にピン配置(S + -)が記載されています。写真をよく見るとわかりますが、純正品は側面に封印のシールが貼られています。

それぞれ開けて中身を見てみます

分解して中身を取り出してみました。
純正品は基板がケースにねじ止めされていましたが、中華製は穴はあるものの、ねじ止めは省略されていました。なお、後述の通り純正品と中華製で基板のバージョンが異なるようで元々多少差異があると思われます。また、純正品のMicro SDカードは付属のものではありません。

もう少し細かい部分を確認します

驚くべきことに純正品はすべての端子が金メッキされています。Micro USBの差し込み口まで金メッキされていて徹底していますね。また、純正品は製造時の確認に使うプローブ用のパターンが各所に設けられています(もしかするとバージョンによる違いの可能性があります)。基板のプリントを確認すると、純正品はVer.2.4.7で、中国製のものはVer.4.3.9を名乗っていました。中国製のものは本体にVer.2.4.8との表記がありますし正確なVerはそちらで、4.3.9は中国での生産上のversionの可能性もあります。中国製のものは基板固定用にM3に対応した穴が設けられています。中国製のものの間でも基板のシルクプリントの太さに差があります。
SDカードリーダーの指紋は中国製も純正品も最初からきちんと?ついていました。

そして印字の異なるチップ

中国製のもののはお互いに使用しているチップの印字が異なりました。品番的には同じものですし、リマークして利益が出るようなチップでもありませんので、ただのロット違いなのかもしれません。アリエクを検索すると両方のチップが同じ商品として取り扱われています。

ジャイロに関しては3つともTDK製のMPU-6000を使用しています。Pixhawkの仕様書を読んでないので不明ですが、わざわざ採用されるぐらいなので優秀なジャイロセンサーなのでしょう。にもかかわらずArduinoなどマイコン用にI2Cで通信可能な基板に実装しているのを見ないのはもっと新しいのチップがあるからでしょうか…?
BlueroboticsのnavigatorはMPU-6000の新型のMPU-6500からさらに新しいICM-20602を使用しているようです。(Pixhawk4と同じチップ)(加速度ノイズがだいぶ良くなっている様子)
最近のチップだとICM-42688(Pixhawk V6Xで採用)とかかなり性能高そうなので使ってみたいですが中々手が出ません。

Pixhawk1の細かい話

MPU-6000のデータシート

ICM-20602のデータシート
ストロベリーリナックスの販売ページ
https://strawberry-linux.com/catalog/items?code=42688













 

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